福岡市中央区にある築38年のマンションリノベーションである。おおまかなプランは変えずに、部屋同士の間仕切りを取り払い、造作家具で空間を仕切り、それぞれ居場所がありつつも気配を感じるようデザインした。元々のリビングとダイニングの位置関係などいいところはそのままの配置でしつらえを変えている。仕切りの造作家具は動かせるものとし、テーブル/収納/照明の代わりなど、多機能である。家具というよりはデバイスと表現した。間仕切り壁も、壁が手を加えやすいような仕上げとしている。独立したそれらの家具が、空間に奥行きや、丁度いいサイズをもたらすように意図した。